AMAZON・楽天市場・Yahooショッピングは全然価格が違う。データやECサイトの運営経験も含めて解説いたします。
ネットショッピングのECサイト3大モールを運営する筆者が、出品手数料や価格帯からお得な買い方比較しました。
これからお得に少しでも安く買い物をしようとする方にもこれから出品や販売をしようと思っている方も是非参考にしてください。
日本のEC大手 出店者数比較表
まず、ネットショッピングをする際に、思いつくのがYahoo!ショッピング、楽天市場、Amazonの三大モールに加えて、化粧品やスキンケアならQoo10、洋服ならZOZOTOWNを思い浮かべる人が多いと思います。
皆さんは、それぞれのモールにどのような印象を持っているでしょうか?
それぞれのモールはどれぐらいの規模かを下記表にまとめました。
モール名 | 流通総額 | 出店者数 | 主な顧客層 | 手数料 | 強み | 弱み | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天市場 | 5兆6,301億円 | 約5万店 | 幅広い年齢層 | 売上高の8.8%~10.0% + 3.63% | 楽天ポイント経済圏との連携 | 競争率が高い | |
Amazon | 6兆7,937億円 | 約16万社 | 幅広い年齢層 | 商品カテゴリーによる | 商品検索機能の強さ | 規約が厳格 | FBA利用推奨 |
Yahoo!ショッピング | 1兆7,547億円 | 約46万店 | 幅広い年齢層 | 売上高の4.4%~8.8% | PayPayとの連携 | 楽天市場・Amazonに比べ規模が小さい | |
ZOZOTOWN | 5,399億円 | 約2万店 | 10代~30代の女性 | 売上高の10%~15% | ファッション特化型 | 男性向け商品が少ない | |
au PAYマーケット | 3,155億円 | 約2万店 | auユーザー | 売上高の3.63%~10% | ポイント還元率が高い | 認知度が低い | |
Qoo10 | 2,305億円 | 約1万店 | 韓流ファン | 商品カテゴリーによる | 韓国コスメなど品揃えが豊富 | 日本語サポートが限定的 |
私の周りでアンケートしてみた所、イメージではAmazonが断トツで、次がYahoo、楽天はそこそこという印象を持っている人が多いようでしたが、流通額で見るとAmazonに次いで楽天市場が多く、Yahoo!ショッピングとは大きく差がありました、
また、出店者数で見ると楽天市場がAmazonの約3分の一という事ですので、高単価の商品が販売されていることがわかります。
これは、ヤマダ電機やBICカメラの楽天ビックやエディオンなど大手家電量販店が楽天市場に出店していたり、国内モールという事で安心感から高単価な商品が買われていると思われます。
日本のEC大手 出品数比較表
それぞれのモールがどれぐらいの商品を取り扱っているか出品数を見ていきましょう。
下記の表で分かるように、やはり1位のAmazonが2位の楽天に倍以上の差をつけて多いという事がわかります。
Yahoo!ショッピングは単体では数が少ない物の、paypayモール:約7億点、ヤフオク:約1億点 (2023年12月時点)と
全体の規模は大きいですが、こちらはフリマも含めているのでここでは数量に含んでいません。
モール名 | 出品数 | 主なカテゴリー | 強み | 弱み | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
楽天市場 | 約5,000万点 | 幅広いカテゴリー | 商品数が多い | 競争率が高い | |
Amazon | 約1億2,000万点 | 幅広いカテゴリー | 商品数が多い | 規約が厳格 | FBA利用推奨 |
Yahoo!ショッピング | 約2,500万点 | 幅広いカテゴリー | ポイント還元率が高い | 楽天市場・Amazonに比べ規模が小さい | |
ZOZOTOWN | 約700万点 | ファッション | ファッション特化型 | 男性向け商品が少ない | |
au PAYマーケット | 約1,000万点 | 幅広いカテゴリー | ポイント還元率が高い | 認知度が低い | |
Qoo10 | 約1,000万点 | 幅広いカテゴリー | 韓国コスメなど品揃えが豊富 | 日本語サポートが限定的 |
日本のEC大手 出店手数料比較表
それぞれのモールの出品手数料
下記はそれぞれのモールの出品手数料の一覧表です。
Amazonは小口出品では月額がかからず、100店まで出品が可能で、それを超える場合は月額4,900円の大口出品となります。
モール名 | 初期費用 | 月額費用 | 販売手数料 | 決済手数料 | その他 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
楽天市場 | なし | プランによる | 売上高の8.8%~10.0% + 3.63% | 楽天ペイ利用時:3.63% | カテゴリーによって異なる | 各種オプションあり |
Amazon | なし | 大口:月額4,900円 | 商品カテゴリーによる | Amazon Pay利用時:1.75%~3.95% | カテゴリーによって異なる | FBA利用可能 |
Yahoo!ショッピング | なし | 無料~19,800円 | 売上高の4.4%~8.8% | PayPayモール利用時:3.63% | ストアランクによって異なる | ポイント還元率設定可能 |
PayPayモール | なし | なし | 売上高の4.4%~8.8% | – | Yahoo!ショッピングと共通 | |
メルカリShops | なし | なし | 売上高の10% | メルカリ便利用時:200円~ | 1点から出品可能 | |
au PAY マーケット | なし | なし | 売上高の3.63%~10% | au PAY利用時:0.5%~3.63% | ポイント還元率設定可能 | |
Qoo10 | なし | なし | 商品カテゴリーによる | Qoo10ペイ利用時:1.5% | 韓国コスメなど人気 | |
Shopify | なし | 29ドル/月~ | 2.9% + 30セント/取引 | 各決済会社による | 独自ドメイン利用可能 | |
BASE | なし | 0円/月~ | 3.6% + 60円/取引 | 各決済会社による | 独自ドメイン利用可能 | |
STORES | なし | 0円/月~ | 3.6% + 60円/取引 | 各決済会社による | 独自ドメイン利用可能 |
大きくまとめるとこのようになりますが、3大モールについて詳しく見ていきましょう。
Amazonの大口出品と小口出品の比較表
項目 | 大口出品 | 小口出品 | 備考 |
---|---|---|---|
月額料金 | 4,900円 | なし | |
販売手数料 | 商品カテゴリによる販売手数料 | 商品カテゴリによる販売手数料 + 1商品あたり100円 | 月額4,900円以上の売上がある場合は大口の方がお得 |
出品数 | 無制限 | 40商品まで | 商品数が多い場合は大口必須 |
配送料設定 | 自由 | Amazon規定 | |
配送日時指定 | 可能 | 不可 | |
FBA利用 | 可能 | 不可 | |
レポート機能 | 充実 | 限定的 | |
広告機能 | 充実 | 限定的 |
Amazonでは多くのカテゴリで販売手数料が8~15%掛かります。
Yahoo!ショッピングの出店プラン比較表
Yahoo!ショッピングは無料で50商品まで出品することができますが、それを超える場合はプレミアムプランで19,800円かかります。
項目 | ベーシックプラン | プレミアムプラン | 備考 |
---|---|---|---|
月額出店料 | なし | 19,800円 | |
システム利用料 | 月間売上高の10% | 月間売上高の8% | |
登録可能商品数 | 50商品 | 無制限 | |
画像容量 | 500MB | 無制限 | |
ポイント還元率 | 1倍 | 2倍 | |
ストアポイント原資負担 | 2.5%~16.5% | 0.5%~16.5% | |
キャンペーン原資負担 | 1.5% | 0.5% | |
アフィリエイトパートナー報酬原資 | 5% | 0% | |
各種オプション | 利用不可 | 利用可能 |
楽天市場の出店プラン比較表
楽天市場は3つの月額プランがあります。
1. がんばれ!プラン
- 月額出店料: 3,300円
- システム利用料: 月間売上高の3.5%~6.5%
- 登録可能商品数: 5,000商品
- 画像容量: 500MB
- 楽天ペイ利用料: 月間売上高の2.5%~3.5%
- R-Messe利用料: 月額3,300円
- 独自ドメイン利用料: 月額1,100円
- ポイント還元率: 1倍
2. スタンダードプラン
- 月額出店料: 55,000円
- システム利用料: 月間売上高の2.0%~4.5%
- 登録可能商品数: 20,000商品
- 画像容量: 5GB
- 楽天ペイ利用料: 月間売上高の2.0%~3.0%
- R-Messe利用料: 月額5,500円
- 独自ドメイン利用料: 月額1,100円
- ポイント還元率: 2倍
3. メガショッププラン
- 月額出店料: 198,000円
- システム利用料: 月間売上高の1.5%~4.0%
- 登録可能商品数: 無制限
- 画像容量: 無制限
- 楽天ペイ利用料: 月間売上高の1.5%~2.5%
- R-Messe利用料: 月額5,500円
- 独自ドメイン利用料: 月額1,100円
- ポイント還元率: 3倍
このように比較すると、楽天市場がやや敷居が高い感じはしますが、その分出展者もしっかりしているイメージはありますね。
まとめ
Amazon
出店者数・出品数ともに最も多く、参入が簡単なため競争も激しく価格競争になっていることから安く買えることも多いです。
楽天市場
出店者数・出品数ともに二番目に多い物の、単純平均すると単価の高い物も多く出品されている傾向にあります。
固定費は高い物の多く出品している出店者の場合そこは気にならなくなる為、販売手数料が安い分が反映され価格が安く購入できる場合があります。
Yahoo!ショッピング
洋服はZOZOTOWNとなるため、その分出店者・出品数が少ないですが、固定費・手数料ともに安い為、Amazonや楽天市場と同じ出品者が同じ商品を出している場合、価格が安い場合もあります。
また、yahoo!プレミアム会員になるとポイントが5倍になるのでメリットが増えます。